宮近担が魔女の宅急便を見てきた話

こんにちは、春陽です。私は北国在住なのですが、9月２日に大阪梅田のシアター・ドラマシティでミュージカル「魔女の宅急便」を観劇してきました。記憶が薄れないうちに記事にしておきたいと思います。

まず、私は顕嵐担ではありません。トラジャに興味を持ったきっかけは阿部顕嵐くんでしたが、今は宮近くんを担当にさせてもらっています。ではなぜ、わざわざ私が大阪まで〇万の飛行機代と宿泊費をかけて自担がいない現場へ遠征したかというと、

魔女の宅急便が大好きだから

この一言に限ります。ジブリが大好きな両親の元に生まれた私は、小さい頃から当たり前のようにジブリ作品を見て過ごしました。新しい映画が上映されれば家族で見に行き、その映画の真似をして遊び、DVDが出たら繰り返し見る幼少期を送りました。「となりのトトロ」に出てくるメイちゃんのようにリュックに（お母さんではなく）おばあちゃんに渡すトウモロコシを詰めて病院に行き迷子になったり、「千と千尋の神隠し」に出てくるハクに憧れて美容室に行ったらただのおかっぱにされたりしたことがあります。(実話)

大好きなジブリ作品のなかでも1，2を争うほど大好きな魔女の宅急便が舞台化されるにあたり、見に行く以外の選択肢はありませんでした。しかし、ここで私の中でひとつの問題が。

顕嵐ちゃん、トンボじゃなくない？

私のイメージでは、「魔女の宅急便」に出てくるトンボは、Princeの岸 優太くんでした。好奇心旺盛で、女の子よりも自分の興味がある飛行機のことで頭がいっぱい、おまけにボーダーの服を着ているし。顕嵐ちゃんは『トンボ』よりも「ハウルの動く城」に出てくる『ハウル』っぽい。ちなみに宮近くんは「となりのトトロ」に出てくる『カンタ』役希望です。

顕嵐ちゃんは今までに出演しているドラマ「お兄ちゃん、ガチャ」では、どうしようもないくらいダメダメなオトコ『キララ』や、「近キョリ恋愛」でもチャラい役を演じていたし、とてもトンボには結び付きませんでした。

まさかこれがトンボになるとは誰も思わなかったよね。（キララはキララで最高だったけれど！）

そんなちょっとした不安を抱えながら観劇してきたのですが、私の心配なんて少しも要らなかった。

舞台の上にいたのは顕嵐ちゃんではなく、『トンボ』でした。

「お兄ちゃん、ガチャ」で演じた『キララ』も、「近キョリ恋愛」で演じた『ハルカ』も、どちらかというと顕嵐ちゃんの人格を変えるような役作りって要らなかったと思うんですよ、今回の舞台と比べると。普通にしててもかっこよくて、誰もが自分に寄ってきて、華のある役。でもトンボは違う。14歳だし、そのへんの女の子よりも自分の夢中な飛行機、何より空を飛ぶことに興味がある少年。そんなトンボが持つ「飛行機オタク感」を顕嵐ちゃんはすごく上手く表現していたと思います。パンフレットでも顕嵐ちゃんがお話してたけど、最初はただの飛行機オタクだったトンボが、時間を重ねるにつれて、少しずつキキに対し一人の女の子として気になり、距離が近づいていく。ラブラブな場面はないけれど、手を繋いだり、キキが自分の町に帰るときに、トンボが自分の思いを記した手紙を渡したり。何気ないやりとりが、きらきらしたファンタジーの舞台をさらに輝かせていました。

舞台の内容は原作と少し異なり、現代版「魔女の宅急便」という感じでとても新鮮で感動しました。映画で使われている『海の見える街』や『晴れた日に…』等のサントラも大好きでよく聴いているのですが、舞台の音楽も新たに全部作られていて監督さんのこの舞台に掛ける思いが伝わってきました。舞台に立っている俳優さんや女優さんもとても演技や踊りが上手で、キキ役の萌歌ちゃんもとっても可愛かったし、子役の子たちも、自分のやりたいこととかたくさん我慢してここに立っているんだろうなと思うと涙が出そうでした。

あと、舞台を通していちばん心に残っているのが、「誰でも一つは魔法を持っている」という言葉です。いま、これだけ文明が発達して、どこにでも行きたい時間に行きたい場所に行くことができ、家にいてもクリック一つでほしいものが何でも手に入るこの時代で、『魔法』という言葉が胸に刺さりました。

物語の中で、トンボはキキの持つ「空をとぶことができる」魔法に憧れています。でも、魔法って空を飛んだり、何かをカエルに変えてしまったり、声を奪ってしまったりする、魔法使いだけが使えるものではないんです。「誰かを笑顔にする言葉をかける」魔法を持っている人もいれば、「その人の存在が私のことを助けてくれる」魔法を持っている人もいるんです。きっと私のブログを見てくださっている方は、ジャニーズがお好きな方が多いと思いますが、自分の応援していている子のパフォーマンスや歌に元気づけられて助けられたりすることもあれば、仕事や勉強で失敗して落ち込んでいるときに、その人の存在自体に勇気をもらったりすることもあると思うんです。そんなことに気づかせてくれた「魔女の宅急便」の舞台でした。萌歌ちゃん、顕嵐ちゃん、舞台に出演されていた方々、本当に素敵な舞台をありがとうございました。お疲れさまでした。

私も何か一つでも魔法をつかえるのかなあ。宮近くん、ランニングシャツに短パン履いて『カンタ』役で舞台デビューしないかなあ。

ばいばい。